カウンセリングやセラピー(心理療法)は具体的に何をするのか?
目には見えない「性格」や「気持ち」をどうやって改善させるのか?そもそもイメージがわかないのではないかと思います。私自身も初めてカウンセリングやセラピーを予約しようとした当時は「?」でしたが、とにかく「死にたい!!」が止まらずワラをもつかむ思いだったのをよく覚えています。
一例でお話しますと、「うつ症状」でお悩みの方の場合(あくまでも一例です。)
実際には悩んでいるお気持ちをお伺いしながら「気持ち(感情)」「考え(思考)」「行動」「身体反応」を振り返っていきます。
※症状によっては行わない場合もあります。
人は誰しも「安全でいたい」という動物的な欲求から「出来事」に対してネガティブな反応が起こると、危険から回避するために「視覚」「聴覚」「五感(身体反応)」など様々な出来事の情報から脳で「安全でいるための方法」を学習し、危険から自らを守ろうとするための「認知(出来事に対する考え方)」をプログラムとして記憶し,「不快」を恐れて人ごみを避けるなどの「行動」をとるようになります。
このように、人によっては「安全でいるため」に必要にかられて学習したはずのこのプログラムが、逆に「上手くいかない行動パターン」になってしまうことがあります。
「無理な量の仕事を良かれと思って引き受けてしまうけれど結局できない。」「NOと言えない。(結局じぶんが苦しい)」などがこれに当たります。
そのため、具体的な場面を振り返ってみたときに起こる「気持ち(感情)」「考え(思考)」「行動」「身体反応」を脳的な機能(イメージの力)を活用し、心理療法のワークを行っていくことで、ネガティブ感情を小さくしていくことが可能です。
そもそも過去の体験の中で学習してきたことですので、適切な方法を行うことで「再学習」することは可能といえます。
このように「再学習」するためのイメージワークやカウンセリング技法を適切に活用し、その後の生活の中で自然と流れていく時間とともにご自身を振り返っていくことで、結果的に「認知」や「行動」をご自身で変容させていき、目には見えない「性格傾向」や「気持ち」を変化させていくことができます。
とはいえ、おひとりで適切に行うことはとても困難ですので、必ず専門の医師やカウンセラーにご相談されることを強くお勧めいたします。
※参考資料 厚生労働省HP うつ病のための認知療法・認知行動療法より