「毒親」や「アダルトチルドレン」などのキーワードをもとに書籍やインターネットの記事などで「自分もそうなのではないか…」と悩まれている方も多くいらっしゃるかも知れません。ちなみに私はあまり好きな言葉ではありません。それは下記のような理由があるからです。
人間の人生における「対人関係の始まり」その最小単位は「家族」です。幼少期の体験から人は「感情・思考・行動」を学習し「自分らしさ」や「自分特有の感じ方」のひな型を作っていき、そのひな型をもとに体験を積み重ねていく、と心理学では考えられています。
「親が悪かったから」や「家庭環境に恵まれなかったから」とおひとりで悩まれても、なかなかわかりづらいことが多いのかもしれません。
なぜなら、幼少期(10歳前後くらい)までは人間の脳はまだ幼く、実際に起こった出来事の背景や人のそれぞれの都合などの多面的な部分(その時々のそれぞれの人の都合や気持ちなど)は脳的に理解することが困難です。そのため、「起こった出来事」や「言われた言葉」などを幼い脳で理解しようとすることになりやすいので、「額面通り」に受け取ってしまうことがあります。そのために漠然と「自分が悪い」や「自分自身が嫌い」などの偏ったセルフイメージを持ちやすくなってしまいます。私自身もその典型のような感じ方をしておりました。
「自分に自信がない。」「恋愛でいつも同じ失敗をしてしまう。」「人が怖い。」「子育てが上手いくいかない。」など同じパターンを繰り返すことで人知れず悩みをお感じになっている方の場合は、成長のプロセスを辿って「解決していく」ことがとても有効になります。
また、心理カウンセリングや心理療法を行っていくプロセスでは、「実はだれも悪くなかった」ということをお感じになる場合が多々あります。(ケースによってはその限りではありません。)
自分自身では分からなかったけれど、自分以外の専門家と一緒に気持ちを共有していくことで、幼少期にはわからなかった出来事の多面性を理解していくことが可能になるからです。
情報を得ておひとりで考えていても、なかなか改善しない方も多いのではないかと当方では考えています。
そのような場合は、ご自身では分かりにくくなってしまっている「幼少期の体験」を当方と一緒に共有し、誰も巻き込むことなく心理学的に解決していくことで、身体感覚レベルからリラックスしていきながら、本当の意味での「心の問題解決」を行っていくことがとても有効になります。